ベネッセ教育総合研究所 ベネッセホールディングス
新課程対応のアフターフォローを考える
   5/10 前へ次へ


事例2
大阪府立大手前高校のその後
2学期制を01年度から実施し、03年度に備える
 大阪府有数の進学校である大手前高校では、98年度に組織された「大手前21世紀委員会(以下、21世紀委)」を中心に新課程への対応を話し合ってきた。そして、00年度には、早くも65分授業・2学期制をベースとした03年度カリキュラムを決定。現在、その運用には「21世紀委」の実務面の機能を引き継いだ「教育課程委員会」が当たっている。同委員会のメンバーである教務部長の奥田育秀先生は、03年度カリキュラムのねらいを次のように説明する。
 「65分授業と2学期制を組み合わせることで、年間で32単位の授業時間を確保します。また、2学期制への移行に伴って定期考査1回当たりの出題範囲が広くなりますから、一夜漬けのような学習方法は通用しなくなります。これを積極的に活用することで、生徒に自学自習の習慣をしっかり身に付けさせたいと考えました」
 そんな同校の取り組みで注目されるのは、01年度から、03年度対応を先取りする形で2学期制を前倒し実施したことだ。進路指導部長の野口俊一先生は、その背景を次のように語る。
 「様々な検討を経て確定した03年度カリキュラムですが、細かなところでは『実際にやってみないと分からない』部分があるのも事実です。前倒しできる部分はできるだけ早く実施して、03年度に向けて、カリキュラム運用上のデータを収集しようと考えました」
 では、同校の03年度カリキュラムにはどのような課題が見つかり、その後どのような改善が加えられたのだろうか。以下で詳細に見ていきたい。
大手前高校01年取材時の状況
 
このページの先頭へもどる
   5/10 前へ次へ
 
このウェブページに掲載のイラスト・写真・音声・その他のコンテンツは無断転載を禁じます。
© Benesse Holdings, Inc. 2014 All rights reserved.