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リスニングテスト導入の意図を読み解く
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検証6
「試行テスト」の問題は実施後に公開されるのでしょうか。また、その結果をどのように本番の試験に反映するのかについては情報提供があるのでしょうか。
A 原則的には公開する方針です。しかし、筆記試験であれば文書を配付するなどして対応可能なのですが、音声の問題をどのような形で公開するのかについてはまだ未定です。何らかの記録媒体に保存したものを配付するとか、Web配信にするといったことも考えられますが、今後、大学入試センターと詰めていきたいと考えています。
 また、「試行テスト」の結果、及びその反省をどのように本番に生かすのかという点についても、何らかの形で情報をお伝えしたいと思います。リスニングテストの具体的なイメージについては、高校・大学の先生方が最も関心をお持ちの点だと思いますので、05年の実施要項の配付までには議論を固めておきたいと思います。


検証7
リスニングテストを別枠で実施することに対する疑問の声を、どのように受け止めておられますか。
A リスニングテストを従来の英語の筆記試験と別枠で実施することに対しては、疑問の声が聞かれているのも事実です。しかし、センター試験では英語以外にも中国語やフランス語などが「外国語」として科目に加えられています。本来ならこれらの科目でもリスニングテストを実施すべきなのでしょうが、現実的には同時実施は難しい状況です。こうした状況の中、当面は英語のみがリスニングテストを実施することになる点に配慮して、試験時間や配点の上では、従来の筆記試験とは別に、これに加える形で実施することにしたわけです。また、個別音源機器を配付するなどの手順が必要となることも理由の一つです。
 しかし、すべての外国語でリスニングテストを実施するのが理想であることに変わりはありません。今後は英語以外の外国語も、リスニングテストの実施に向けて議論を重ねていきます。その検討と合わせて、筆記とリスニングテストの点数を合算して200点満点とすることも考えていきたいと思います。


検証8
06年度入試に向けた今後のスケジュールはどこまで決まっているのですか。
A まずは、作問を行うベースとなる、テストの骨格を固める必要があります。言わば、入試問題のコンセプト固めのような作業で、問題個々について検討するというよりは、「どんな力を計測できる問題を入れるべきか」といった次元での検討になります。
 これを受けて、大学入試センターが04年秋頃を目処に「試行テスト」を実施します。先程申し上げたように、全国の高校生数万人をモニターとして実施する予定です。その後、問題の公表や修正ポイントのチェックを同年度中に済ませた上で、05年6月頃には最終的な実施要項を公表します。そして、06年1月に、試験本番を迎えることになります。
 なお、大学におけるリスニングテスト導入の可否や配点については、各大学の検討に委ねられます。文部科学省としても、入試に英語を課す場合は、リスニングテストも適切に利用されるよう、各大学に働き掛けていきたいと思います。
図2
 
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