評価プロセスを数値化し客観性を持たせる |
同校の評価の最も大きな特徴は、授業ごとの評価から最終的な学期末・学年末評定に至るプロセスを厳密に数値化し、客観的に整合性のあるものにしている点だ。
学期末・学年末の評定のベースになるのは、毎時の授業で行う観点別個人評価。評価は毎時の授業に設けられた評価規準(図1)に従って3段階で行う。 |
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「十分満足できると判断される者」がa、「概ね満足できると判断される者」がb、「努力を要すると判断される者」がcである。a=3点、b=2点、c=1点として、一人ひとりの生徒の評価点を「観点別個人データ」に蓄積し、学期末に観点ごとに累積データの平均点を算出(図2)。 |
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次に算出された平均点を足し、その和を3で除し100点に換算するが(観点別評価の数値が3点満点のため)、その際、教科特性に応じて重要と思われる観点について「重み付け」を加える(図3)。例えば、英語はコミュニケーションへの関心・意欲・態度20%、表現の能力30%、理解の能力30%、言語・文化についての知識・理解20%。数学は数学への関心・意欲・態度20%、数学的な見方や考え方30%、数学的な表現・処理25%、数量・図形などについての知識・理解25%といった具合だ。 |
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こうして算出された点数は、さらに5段階に換算され(図4)、「学習の足あと」と呼ばれる学期末の評定となる。一見、複雑な算出方法だが、古澤哲男校長は「客観性は十分」と強調する。 |
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「絶対評価というと学校内部でどのように評価を付けているのか分からないというイメージで捉えられがちですが、本校では評価のプロセスを数値化することで客観性を持たせました。評価方法については、全教師が外部の方に説明責任を負う必要性から、統一を持たせるために校内研修会でコンセンサスを取っています」 |