ベネッセ教育総合研究所 ベネッセホールディングス
小売業の枠、国境の垣根を越え飛躍するコンビニ
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コミュニケーション力はいつの時代でも小売業に不変のスキル
 変化に応じて求められる人材の質が変わる一方で、小売業として不変のスキルもある。
 コンビニ企業の新入社員の多くは、入社後、店長として店舗の管理やアルバイトの統括など販売現場の業務を学ぶ。その後、本部が管理する様々な情報を基に店舗運営のアドバイスを行うスーパーバイザーとして10数年のキャリアを積んでいく(図2)。
図2
スーパーバイザーは、本部企業が全店舗から収集する販売データを基に売れ筋商品を紹介したり、新商品のキャンペーンについて説明する、言わば本部と店舗をつなぐパイプ役だ。直接顧客と接することはないとしても、接客を担当する店舗側と交渉する以上、顧客としての視点を忘れてはならない。
 さらに難しいのは店舗の店長との折衝である。周知の通りコンビニ産業においては企業がフランチャイズチェーン制を採っており、各店舗は個人オーナーや中小の企業が経営している場合がほとんどだ。相手は商店主として長いキャリアを積んだ50、60歳代のベテランであることも珍しくない。年齢や経験の違いを埋めるだけのコミュニケーション能力が何よりも求められるのである。
 店長として店舗を運営するにせよ、スーパーバイザーとして管理するにせよ、コミュニケーション力に立脚して、社会生活の変化を捕らえる観察力、分析力が求められるだろう。
 
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