ベネッセ教育総合研究所
VIEW'S REPORT 変わる大学入試で求められる教科学力
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7つの思考法を使って意識的に問題にアプローチ
 問題によっては、いくつかの思考法を組み合わせて考えなければならないケースや、7つのいずれかに定義することが難しいケースもある。逆に手順として当たり前なものもあるかも知れない。
 ただ、ここで重視したいのは、7つに分類したその分類の仕方よりも、実際に問題を考えるときに、生徒自身がアプローチの拠り所を持ち、問題を自力で思考していく力を持つことである。もし無意識にこのような思考をしている高校生がいれば、それを意識的にできるようにする。全く行き当たりばったりで考えている高校生には、考える手順・きっかけを与え、それに基づいて考えることができるようにする。そういったことが、思考力を底上げして、学力低下に歯止めをかけるきっかけにならないかと考えている。
 レベルの異なる教材例を2つ示した(図9、図10)が、どちらも思考法を鍵にした解説にしている。単に、「この公式を使えばよい」「解けた/解けなかった」ではなく、「簡単化すると解ける」「視覚化すると解ける」という思考プロセスを認知させ、解けたという実感・成功体験につなげる試みである。
 誌面では限りある展開になるが、授業などでも活用いただける部分があるのではないだろうか。
図9
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2004年度進研ゼミ高1講座『エンカレッジ数学』難関大突破コース4月号「数学的視点が身につく講義&演習」より
図10
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2004年度進研ゼミ高1講座『エンカレッジ数学』基礎力強化コース4月号「模試で差がつく重要解法」より


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