VIEW'S REPORT 学習計画・学習記録で自学自習力を付ける
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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「課題プリント」で家庭学習時間を確保

 更に、「私の生活・学習ノート」と組み合わせることで、家庭学習時間の確保に大きな効果を発揮しているのが、すべての教科で、授業ごとに配られる「課題プリント」である。
  教科によって内容は若干異なるが、基本的には毎回の授業で復習すべき内容を課題プリントとして配付し、翌日回収する復習プリントと、あらかじめいくつかの単元分を渡して、授業までに予習をさせておくための予習プリントの2種類がある。毎日の授業で配られるプリントに取り組むことで、その日の授業の復習ができ、更に空いた時間に自由に予習にも取り組めるわけだ。
  例えば、数学は予習プリントを「授業プリント」、復習プリントを「日々課題」(図2)と呼んでおり、「授業プリント」は授業の10日くらい前に渡し、取り組んでおくべき範囲と期日をあらかじめ指定する。「日々課題」は1日1枚を授業の終わりに配付し、翌朝提出させ、教科担当が添削した後、修正させて再び提出させる。教師によっては、学力定着を図るための小テストを行う場合もある。

▼図2 クリックすると拡大します
図2

  各教科で1日に出される「課題プリント」の量は、国数英が各1~1.5時間、3教科合計で3時間を目安とし、理社は各30分程度としている。そして、これにプラスαの家庭学習を加味することで、37時間という目標時間が導き出されるのである。つまり、37時間という目標時間は、「課題プリント」による予習・復習を行うことを前提に設定されているわけである。
  このように、「週プラン」と「課題プリント」を組み合わせることで、ある程度「強制的」に家庭学習時間を確保させている小林高校。今後の課題について、山崎先生は次のように述べる。
  「週プランと課題プリントによる家庭学習指導は、3年生の終わりまで続きますが、生徒の多くは与えられた課題をこなすのに手一杯で、自ら課題を見つけて学習する態度を身に付けるところまではいっていないのが現状です。与えられた課題だけをこなすのではなく、プラスαの時間を有効に使って、自ら課題を見つけて、それに挑戦する意識を醸成することが、これからは重要になってくると思います」


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