前ページの分析で、難関大突破の要件として「文章作成」「論理的思考」「結論導出」「アイディア・方策」「情報整理」などのカリキュラム要素が重要であることを見たが、そうした力が特に問われている背景には、実際にその学力を身に付けている高校生が、必ずしも多くはないことが考えられる。逆に、その力を身に付けた生徒ほど、難関大合格の可能性が見えてくるということになる。ここでは、特に「論理的思考」「結論導出」の2つのカリキュラム要素に絞って、分析を深めてみたい。
まず、学部系統別に見た場合、「論理的思考」「結論導出」のいずれについても、高校生の習得肯定度は、大学人の要求度に遠く及ばない。充足率で見てみると、いずれも50%前後の数値にとどまっている。やはりこの点に関しては、高大のギャップは依然として大きいと言わざるを得ない。
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