最後に、各カリキュラム要素に対する生徒の習得認知度が、偏差値帯によってどのように異なるのか検証してみたい。ここでは、「人文社会系学部」「医歯薬保健系学部」「理工農系学部」を目指す、平均偏差値68以上の生徒と、平均偏差値73以上の生徒について比較してみる。
まず、一見して分かるのは、「思考力」に属するカリキュラム要素で、いずれの学部系統においても両者の間に差が生じていることだ。他のカリキュラム要素に、それほどの差が認められないことを考えると、難関大への合格力の差が、主として「思考力」の育成度合いによって決まっていることがうかがわれる。この点は、難関大を志望する生徒の指導のポイントとも符合する。
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