カリキュラム、進路学習のプランづくり…といったハード面の整備に加え、福岡魁誠高校では、担任のきめ細かな面談を軸としたソフト面での生徒のフォローにも力を入れている。中でも、各クラスに担任を2人ずつ置く「2人担任制」はその象徴的な取り組みと言えよう。
「各生徒が独自の時間割に沿って動くため、総合学科ではどうしてもクラス担任の目が一人ひとりの生徒に行き届きにくくなります。そこで、正・副担任という区別なく、本校では担任2人体制で生徒を見ています。それぞれがクラスの生徒を半分ずつ見るのではなく、『2人で40人を見る』ことがあくまでも狙いです。三者面談も、本校では四者面談として実施します」(安河内先生)
このような手法は、教師のヨコの連帯意識を生むのにも効果が高いという。また、担任が2人いることはカリキュラム設定の上でも有効に機能しているようだ。
「クラス運営はもちろん、総合学科では、カリキュラムの組み方や進路について、担任がきめ細かく面談を入れてフォローすることが欠かせません。担任が2人いれば、生徒がいつ相談に来ても対応できるのです」(池長先生)
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