以上、「完全新課程生」の特徴について、おおまかに見てきたが、03年度入学生と比べて、その気質は徐々に変化してきたと言えるのではないだろうか。とりわけ、非―主体的な学習姿勢が強まっている生徒をどう主体的な姿勢に変えていくのかは、新入生オリエンテーションや合宿のメニューと合わせて考えたいテーマである。
だが、その一方で、「完全新課程生の強みを、どのように指導に生かしていくのか」というテーマについても、本格的に考えていく必要があるのではないだろうか。03年度以降、「表現活動への適性が高い」「ものおじせずに自分の意見が言える」「素直な生徒が多い」といった新課程生の強みが語られてはいるものの、それらを具体的な指導に落とし込むとなると、未だ手探り状態の学校が多い。
「完全新課程生」の良さを生かしながら、どう課題を解決していけばよいのか。次ページ以降の事例・座談会からポイントを探っていこう。
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