改革開始から2年が経過した03年度は、大成女子高校の進路指導にとって画期的な年になった。これまで個別に実施してきた一連の取り組みに関連性を持たせて、大成女子高校としての「3年間の進路指導計画」を打ち立てることができたのである(図1A)。各学年の目標を定め、その目標に応じて進路マップや進路ガイダンスを効果的に実施していく体制が、ここに確立した。
「3年間の指導計画を明文化して先生方に示せた意義は大きかったですね。今後、本校は、この形で3年間の進路指導を行っていくんだという明確な指針を示したことで、進路指導部の決意を多くの先生方が感じ取ってくれたと思います」(大津先生)
大成女子高校の進路指導の大きな特徴は、それまで個別に実施していた進路マップと進路ガイダンスに関連性を持たせた指導サイクルが形づくられていることである。指導の流れは図1Bに示した通りだが、進路マップを基点として事前・事後指導があり、それらを踏まえた上で進路ガイダンスを実施する。進路マップは3年間で6回実施されるが、3年生2学期実施分を除いて、すべてがこのサイクルによって行われる。
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