三原高校が活動の前提として重視するのは「教師一人ひとりのベクトルを合わせること」だ。すべての教師が学校の経営理念や経営計画に対する共通認識を持ち、各人がそれに応じた目標を掲げている。三原高校は、次の流れで目標を設定し、学校全体の意思の統一を図る。
まず年度当初、校長・教頭が示した経営理念や中期経営目標・達成目標に応じて、各分掌や学年の主任がそれぞれの目標を設定。更に、その目標に応じて、各分掌・学年に所属する教師一人ひとりが、自らの目標を設定し「自己申告書」(図1)に記入する。自己申告書は、「学習指導の分野」「生徒指導・学級経営・その他」「研究・研修」の3項目からなり、それぞれの目標や達成状況を記入する。この申告書を基に、教師は個別に校長・教頭と年2回(4月、11月)の面談を行い、目標が妥当か、実際に目標を達成できているかをチェックする。早川政之教頭は、その意義を次のように述べる。
「さまざまな活動を進めるにあたり、本校が最も重視するのは、組織で仕事をするということです。言い換えれば『ライン』で仕事をするということ。校長、教頭、事務長、主任・部長、部員がつながりを持って仕事を進める中で、一人ひとりの『職能成長』を図ることが、本校の人材育成の軸なのです」
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