指導変革の軌跡 岐阜県立関高校「学力向上」

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
  PAGE 4/16 前ページ  次ページ

スタンダードテストで学力の定着を図る

 「関高学力スタンダード」(図2)は、生徒が定期考査や模試の前に参考書として活用するほか、教師も副教材として授業で活用することも多い。
  もっとも「関高学力スタンダード」の最大の主眼は、各教科で実施する「スタンダードテスト」にある。このテストは「関高学力スタンダード」の内容を定着させるために、教科ごとに実施。テストの回数や範囲は教科によって異なるが、どの教科も生徒は合格するまで何度も追試を受ける。各教科とも、1年次は3級、2年次は2級、3年次は1級とし、全部のテストに合格しなければ各教科の級を取得することはできない仕組みとなっている。進路支援部長の高木孝典先生は、このシステムについて次のように語る。
  「テストの単元にもよりますが、最初のテストで合格する生徒は6割程度。4、5回も追試を受ける生徒や、複数の教科の追試を抱える生徒もいます。何回も追試を行う間に次のテストが迫るということもあり、とにかく生徒も教師も必死でした」
  「学力スタンダードの作成やスタンダードテストの結果を分析することで、教師は指導法を振り返ることができます。教師自身の教材研究や分析力、指導力は格段に向上しています」と居波先生は強調する。

図2

  PAGE 4/16 前ページ 次ページ