学習会の成功を受け、教師の発案で、06年から始まった新しい試みに「京阪神クラブ」がある。京都大、大阪大、神戸大を目指す高1生を対象に行う週1回の学習会で、教科学習だけでなく、大学や入試の情報、進路の考え方などの指導も行う。このクラブも生徒の学力向上が目的であるが、教師の進路指導力を高めるきっかけになっていると北先生は話す。
予備校でのチューター経験があり、現在は関西大倉中学・高校で主に進路指導関係の業務を行う阪口正書記は、このクラブで進路指導に力を入れる意義について、以下のように説明する。
「大学入試は教科の力が高いだけでは、なかなか乗り越えられないもの。なぜその大学に行きたいのかというモチベーションが大切なのです。予備校での経験を生かして、生徒だけでなく、先生方にも大学入試の情報、モチベーションの保ち方などのノウハウを伝えていければと考えています」
生徒だけでなく教師も、進路指導を専門に行ってきた阪口書記の話に耳を傾けることで、進路指導のノウハウを学べるという形が成り立ちつつあるのだ。
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