では、中学生は習熟度別授業をどのように受け止めているのだろうか。
習熟度別授業の経験者の6割以上が「勉強がよく分かるようになった」「自分のペースで勉強できる」と、習熟度別授業を肯定的に捉えている(図1)。また、授業内容の理解度が高い中学生ほど「できる子どもには難しい内容を教えてほしい」という傾向が強く、授業内容の理解度が低い中学生は「分からないところを、分かるまでしっかり教えてほしい」という傾向が強いという結果も出ている(図2)。習熟度別授業は、自分に合ったスタイルの授業を受けたいと考えている生徒のニーズに対応していることが分かる。
しかし、一方で「グループを分けるときに子どもの意見を聞いてほしい」「自分の力が友達に分かるので嫌だ」と感じる生徒も多い(図1)。これは、発達段階として、中学生になると自我が芽生え始めるのと無関係ではないだろう。
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