もっとも、互いに刺激し合い学び合うのは生徒だけではない。
「生徒のレベルがどんどん高くなっている以上、教師も互いに高め合う努力をしなければならないという思いは強い」と、飯島先生は語る。入学してくる生徒のレベルアップに甘んじることなく、教師自らも向上する努力を欠かさないことが、佐久長聖高校の躍進を支えているのである。
佐久長聖高校では、定期的にさまざまな研修活動を設け、教師の指導力向上を図っている(図2)。中でも特徴的なのは「校内研修」だ。これは、ベテラン教師が授業で工夫している指導法や教材などを発表する研修で、月1回の職員会の中で実施している。発表者は各教科が選出し、年間を通して各教科2名の教師が発表を行う。指導力向上を図ると共に、ベテランの持っているノウハウを全校的に共有していくことが目的だ。
「ベテランの教師がさまざまな工夫をしているのを見て、ほかの教師も刺激を受けています。また、生徒を授業に引き付けるための工夫や効果的な小テストの実施方法など、教科を越えた普遍的なテーマについて発表することが多いので、他教科の教師が見ても参考になります。私は物理担当ですが、授業で実践している『生徒による授業評価』についての発表を行いました(図3)。発表後、何名かの教師が取り入れて実践しているようです」(飯島先生)
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