模試結果の活用で留意したいことは、「成績の良かった生徒には油断させず、成績の悪かった生徒にはあきらめさせない」ことである。そのためには、「成績が良くても安心できない」「成績が悪くても挽回できる」という実例を紹介するとよいだろう。(5)は、卒業したばかりの前年度3年生の1年次の模試成績と、実際に進学した大学を一覧にしたものだ。実例を基に、最初の模試成績よりも、その後、学習習慣を身に付けられるかどうかが重要であることを理解させたい。また、(6)は自校における志望先別の模試結果の目安と、学習上の注意点をまとめたものだ。自分が今、どの位置にいるのかを知ることは、今後の学習や進路選択の材料になるが、ただ今回の成績に一喜一憂して終わるおそれもある。そこで「学習習慣は定着しているか」「苦手科目を放置していないか」など、今後の改善点を例示することも重要だろう。
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