「開かれた学校づくり」を掲げる小牧中学校のホームページ『マキネット』にアクセスすると、その豊富なコンテンツに驚かされるだろう。『マキネット』の開設は、インターネットがまだ現在ほど普及していなかった約10年前。以来、年1回のモニター会議などを通して、保護者等の意見や要望を反映し、内容を充実させてきた。石川学教頭は、その狙いを次のように説明する。
「教育機関全体の課題として、学校は閉鎖的で聖域のようなところだと批判されています。学校を外部に開く手段の一つとして、学校に足を運ばなくても学校のことがよくわかるようにすることが目的です」
ホームページの更新は、ほぼ毎日。各クラスの日誌などで、今の様子を詳しく伝えるようにしている。また、保護者向けの配付文書も掲載。これらの情報は、親子のかかわりを深めるきっかけにもなっている。
「思春期になると、特に男子生徒は親とあまり話さなくなると思われがちです。ところが、今の子どもは精神面が幼いせいか、親と話す機会は以前と比べて増えていると感じます。しかし、伝えるべきことをきちんと伝えるという面では、親子のかかわりは希薄になっているようです。例えば、学校が保護者向けに配付した文書を、生徒が捨ててしまうことがあります。重要でないと勝手に判断したり、自分に都合の悪い文書を渡さなかったりするのです。しかし、本校では『マキネット』で配付文書の一覧を掲載し、保護者は学校で何が配付されているかわかるようにしています」(石川教頭)
小牧中学校では、週1回程度、メールを配信している。登録者は卒業生を含め約600名、在校生の保護者は半数以上が登録している。パソコンのない家庭に配慮し、携帯電話にも配信。内容は1週間の予定が中心だ。
「学校でいつ、何が行われるかがわかれば、保護者が予定を立てる際の参考になります。また、システムの不具合などでメールが届かないと、保護者からすぐに連絡が入ってきます。『学校のことを知りたい』という関心の高さの表れと感じます」(石川教頭)
メール配信は8年前から続いており、保護者の間で定着している。
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