具体的な面談の進め方は図1の通りです。導入部分では、雑談を通して緊張している生徒の心をほぐします。日頃生徒と接する担任の場合、それほど時間はかからないでしょう。進路主任のように生徒と接する機会が相対的に少ない教師の場合は、この段階をきちんと踏まえることで、次につながりやすくなります。
次に、解決すべき問題点を明確にし、それを解決するための具体的な行動を決めます。問題点は一度に解決できませんから、まずは一つか二つ、比較的簡単に解決できそうな課題を見つけます。これまでの面談では、一つの原因を解決させることで、すべての問題を解決しようとしがちだったかもしれません。しかし、小さな問題でも、解決することで気持ちが少し晴れます。それがやる気につながり、ほかの問題にあえて触れなくても、考え方や行動全般が変わってくることもあるのです。
例えば、志望大にはどうしても学力的に届きそうもないという場合。それ自体を深刻に考えるのではなく、まずは学習時間を1時間から1時間半に増やしたところ、成績がアップしたという話はよくあることです。
もちろん、こうした指導は多くの学校で行われていますが、その考え方が、ほかのさまざまな場面にも応用できるということは、案外認識されていません。身近な問題をクリアしていくことで、より大きな問題を解決できることもあるということを、常に意識することが大切です。
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