未来をつくる大学の研究室 分子生物学・アポトーシス
長坂明臣

長坂明臣さん

ながさか・あきおみ
大阪大大学院
生命機能研究科博士課程1年

佐々木暁倫

佐々木暁倫さん

ささき・あきみち
大阪大大学院
医学研究科博士課程1年


VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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大学院生が語る

細胞や分子の世界はまだまだなぞに溢れている

研究テーマは?
増える一方のはずの胎児の脳細胞がなぜ死ぬのか?

―お二人の研究テーマを教えてください。

長坂 僕は、マウスを使って、胎児の脳のアポトーシスについて研究しています。胎児のときには、脳は成長期にあるわけだから、細胞も増える一方のはずですよね。ところが、実際にはマウスが誕生するまでに、約5割の脳細胞がアポトーシスで死んでいます。「一体なぜこんなことが起きているんだろう」というのが、僕が興味を持って取り組んでいることです。このメカニズムが解明されれば、将来的には脳の細胞死が原因で起きる病気の治療にも、何らかの形で役立てることができるかもしれないと思っています。

佐々木 僕が研究対象としているのはマクロファージです。マクロファージは死んだ細胞を補食するとき、ある物質を発してその細胞が死んでいることを確認するのですが、出される物質の種類が、体の部位によって異なるのです。なぜ部位によって物質を使い分けなくてはならないのか、その理由を探っています。

写真3
写真3  マウスの脳の様子を顕微鏡で観察。少しの変化も見逃さないよう注意深く見ていく。

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