未来をつくる大学の研究室 電波天文学・星の誕生
鳥居和史

鳥居和史さん

とりい・かずふみ
名古屋大大学院

理学研究科博士後期課程1年

ジョアン・ドーソン

ジョアン・ドーソンさん

名古屋大大学院

理学研究科博士前期課程2年


VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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大学院生が語る

天文学はあらゆる分野の最先端に触れられる学問

研究テーマは?
「なんてん」のデータ解析から銀河のなぞに迫る

――お二人の研究内容を教えてください。

ドーソン 私たちが行っているのは「なんてん」で観測した銀河系における分子ガスのデータ解析で、特に、私が調べているのはスーパーシェルの働きです。近年の観測結果によると、分子ガス雲には必ず複数の穴が空いているように見える部分があり、これはすべて超新星爆発によってできたスーパーシェルといわれています。一つのスーパーシェルの中で、星がどのようにできているのか、周囲にどのような影響を与えているのかを調べるのが私のテーマです。

 

鳥居 私は、太陽のまわりで起こるフレア爆発現象と同様の現象が銀河系の中心部でも起こっているのかということについて調べています。全く新しい発想ですが、今回「なんてん」のデータにより、いくつかの手がかりを得ました。また、「NANTEN2」の立ち上げにも参加しています。私たちの研究室では、装置の開発の大部分を学生の手で行います。私は制御チームの一員として、コンピュータで望遠鏡を動かす際のモーターの高機能化やプログラムの改良などを担当しています。

写真4
写真4 研究室では、「NANTEN2」で集めたデータをコンピュータで分析し、電波地図を作る。そのプログラムも学生自身の手で組まれている。

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