指導変革の軌跡 茨城県立下妻第一高校「進学実績の向上」
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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前年度の取り組みに工夫を加え、更に進化

 このように、新しい手法だけでなく、前年度の取り組みを参考にして、更に工夫を重ねること。これが下妻第一高校の躍進の大きな原動力になっている。

 「前の学年が実績を出したら、それに少しでも近づきたい、できれば超えたいと思います。ですから、前の学年で新しい取り組みが始まると、よいものは次の学年でも取り入れ、更に学年独自の新しい工夫も取り入れます。これまでの取り組みにプラスしていくわけですから、教師は大変ですが」(小山先生)

 現在3学年では、前年度の取り組みを参考にしながら、教科別・学力別での学習方法をまとめた「受験のための自主学習アドバイス」(図2)や、マニュアル世代といわれる生徒たちに対応して、「自主学習プランシート」(図3)などを作成。月2回発行の「学年通信」では、ヒット曲の歌詞やサッカー選手の発言など、時の話題を意識的に取り入れながら、学年主任が伝えたいことをタイムリーに掲載している。また、東京大合格者の講演会も3月に行った。

 「03年まで8年間ほど東京大合格者がいませんでした。そのため、生徒の意識も東京大に向かなかったのです。悩みながらも頑張って合格した先輩の話を聞くことで、『自分もやればできる』という自信につながりますし、何より身近に感じられます」(岩田先生)

図2
図3

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