私が政治学に興味を持ったのは、中学校時代です。ある報道番組で、ダイオキシンの問題が取り上げられていました。ダイオキシンは、ベトナム戦争で使われた枯葉剤などに含まれ、これを浴びた人々の健康や、生まれてくる赤ちゃんに多大な被害を与えました。番組では、実はダイオキシンは過去に使われた農薬などによって、私たちの身のまわりにも蓄積されている危険があることが指摘されていました。ちなみにダイオキシンは、焼却炉でゴミを燃やすことによっても発生します。
ところが、マスコミで大きく報道されたにもかかわらず、政府はなかなか対策に乗り出そうとはしませんでした。国民は「早く何とかしてほしい」と思っているのに、その民意が国政に反映されないのはどうしてなのか。私たちの思いが、すぐに政治に反映される仕組みをつくるにはどうすればよいのか。そうしたことを考えたいと思ったのが、私が政治学を専攻することにした大きな理由です。
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