指導変革の軌跡 広島県立大門高校「課題解決力育成」

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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授業内容の定着を測るCTテスト

 単元ごとに授業内容の定着度を確認するための取り組みが、コンプリメンタリー・テスト(CTテスト)だ。各教科の単元の目標に生徒が到達しているかを確認する目的で、年8回、国数英の3教科で実施している。定期考査には一定期間のまとめとして、応用問題も含まれるのに対し、CTテストは基本事項のみを問う。
 CTテストには教師の指導力向上を図る狙いもある。作問は、基準点が50点となるよう各教科担当が行う。基準点を超える生徒が7割以上となることが目標だ。
 「教師が生徒の弱点を把握できていないことも少なくありません。生徒がどこでつまずいているのかを教師がわからなければ、次のステップにつなげられません。単元ごとの内容が生徒にきちんと定着しているかどうかを確認することで、教師が自分の指導方法を振り返るきっかけにもなるのです」(岡田校長)
 CTテストには「教師間の意思疎通を促す効果もある」と、山本先生は言う。
 「CTテストは、全校一斉で同日に行うため、同一教科で授業の足並みをそろえなければなりません。今まで以上にシラバスに沿った授業を心がけると同時に、教科内の教師の情報共有は以前よりも増えました」


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