指導変革の軌跡 神奈川県・私立桐光学園 中学校 ・高校「学校改革」
神奈川県・私立桐光学園中学校・高校

神奈川県・私立
桐光学園中学校・高校

2006年に創立28周年を迎えた中高一貫校。成績に応じたクラス編成や習熟度別クラスなど、科目の特性や学習状況に応じたフレキシブルな授業スタイルが特徴。部活動も活発で、野球部は甲子園出場3回、水泳部は10年連続インターハイ出場の強豪。

設立●1978(昭和53)

形態●全日制/普通科/男女別学

生徒数(1学年)●約550名

06年度進路実績●国公立大には東北大2名、東京大6名、京都大2名、東京工業大8名、首都大学東京24名など116名が合格。私立大には慶應義塾大、上智大、早稲田大、同志社大など延べ1488名が合格。

住所●神奈川県川崎市麻生区栗木3-12-1

TEL●044-987-0519

WEB PAGE●http://www.toko.ed.jp/


伊奈博

▲桐光学園中学校・高校校長

伊奈博

Ina Hiroshi

教職歴・同校赴任歴共に29年目。「誠実な生徒を育てると共に、自分自身、生徒に誠実に向き合うよう心がけている」

村上冬樹

▲桐光学園中学校・高校教頭

村上冬樹

Murakami Fuyuki

教職歴・同校赴任歴共に25年目。「社会を変えていく生徒、面白いことを自分で見つけ、取り組める生徒を育てたい」

中野浩

▲桐光学園中学校・高校

中野浩

Nakano Hiroshi

教職歴・同校赴任歴共に24年目。進路指導部長。「常に生徒の知的好奇心を喚起し続けることを意識しています」

峯幸男

▲桐光学園中学校・高校

峯幸男

Mine Yukio

教職歴・同校赴任歴共に24年目。進路課長。「生徒には他人の気持ちもくみ取れる聡明な人間に育ってほしい」

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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指導変革の軌跡76


神奈川県・私立 桐光学園中学校・高校「学校改革」

生徒のニーズに応じた講習と大胆なコース改革で躍進

● 実践のポイント
同じ教師たちによる学年団が6年間持ち上がるようにし、指導力の向上を図る
「講習制度」を充実させ、苦手科目の補強と知的好奇心の喚起を図る
国公立大志向のコース編成で、高1後半の「中だるみ」を解消

受験生はすべて併願者マイナスからのスタート

 桐光学園中学校・高校は、例年東京大や京都大をはじめ、難関大の合格者が多数輩出している神奈川県内でも有数の進学校だ。2006年度入試では現役で東京大6名、東京工業大7名が合格と、いずれも前年比2倍増となり、現役の国公立大合格者が初めて100名を超える躍進を遂げた(図1)。
 今でこそ、進学校としての確固たる評価を確立しているが、ここに至るまでの道のりは決して平坦ではなかった。78年に男子校として開校した当初は、公立校の併願校としての受験生が大半で、入学生は公立校に不合格となった生徒ばかりだった。しかも当時、神奈川県では『公立高校100校計画』を進めており、数年後には一層の競争激化が予想されていた。
 このままでは学校の存続自体が危うい。選ばれる高校になるためにはどうすればよいのか。そうした危機感から学校改革はスタートした。

図1

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