データから見るSELHi校と一般校の英語教育 SELHi校の指導のポイントを読み解く
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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一般校は分析的学習活動をSELHi校はプロダクション活動を重視

 図3「生徒による学習内容についての認知度比較」を見てみよう。これはSELHi校と一般校の生徒に、「自分が受けている授業では、どういった活動が行われているか」を質問したものだ。
  一見して分かるのは、一般校では「分析的学習活動」が学習の柱になっているということだ。「分析的学習活動」とは、英文和訳や文法指導といった、言わば言語形式に関する学習のこと。日本の高校で長い間行われてきた従来型の学習活動と言ってよいだろう。
  「分析的学習活動」の中でも、特に英文和訳については、一般校が82ポイントに対して、SELHi校は43ポイントと、2倍近い開きとなっている。なお、SELHi校においては教材に使用した英文の、全文を和訳するよりも、ポイントを絞った英文和訳を授業に取り入れるケースが多いようだ。
  さて、一般校が「分析的学習活動」を中心とした授業であるのに対して、SELHi校は「プロダクション活動」や「英語使用活動」にも重点を置いたバランスの良い授業展開となっている。「英語使用活動」とは、ゲームなどを使った英語コミュニケーション活動のことである。また「プロダクション活動」とは、さまざまな英作文やプレゼンテーション、ディベートなど、「英語使用活動」よりも更に高次な学習活動のことを指している。特に「プロダクション活動」の「考えを話す」は、一般校ではほとんど取り入れられていないのに対して、SELHi校では40ポイント近い数値となっており、大きな差が見られた。

▼図3 生徒による学習内容についての認知度比較
図3

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