SELHi指定校レポート 京都府 私立立命館宇治高校
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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自己表現の場を充実させて思考力と英語力を鍛える

 現行のSELコースでは、1年次には「数学」「情報」「家庭基礎」「保健体育」でイマージョン・プログラムが実施される。実技系の科目は英語の理解不足による学習への影響が小さく、また、数学は記号が万国共通で、特定の用語さえ覚えれば理解しやすいというのがその理由だ。そして、留学から帰国する2年次(留学先によって夏または冬)からは、理科系や社会系の科目にも広げられていく。
  授業では、多くの科目で英語によるプレゼンテーションやグループディスカッションが豊富に織り交ぜられるのが特徴だ。そこには、思考力に加え、それを表現する英語の運用力を育てようとする狙いがある。英語、及び社会系の科目を教えるメアリー・L・ウォルタース先生が説明する。
  「例えば、アジアの現代史を学ぶ授業では、じっくりと時代背景を聞かせてから、ある事象に対してリサーチさせて、自分なりの考えを発表させます。こうした教え方では、通史をカバーする時間は確保できませんが、それよりも思考力の育成を重視しようという考えに基づいています」
  更に、他教科の教師とも話し合い、「文学と歴史」など異なる教科の学習を関連付けることも積極的に行っている。それも生徒の興味を引き出し、思考に向かわせるための試みだ。
  その一方で、数学や理科ではテキストも重視し、学ぶべき内容に“漏れ”がないように配慮している。そのための一環として、1年次の数学は、週4時間のうちの3時間はネイティブの教師、1時間は日本人の教師が担当し、ネイティブの教師の指導で理解が不足した箇所は、日本人の教師がフォローする。また、留学中は教科学習が進められないため、国・数・社・理・英の5教科については留学先の生徒に毎月の課題を課している。


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