現在、国語科で取り入れているのは「問答ゲーム」だ。このゲームのルールは、質問に対して「はい」か「いいえ」を表明したのちに理由を二つ述べること。その理由は、たとえ自分の考えとは違っても、他者を納得させるだけの客観性を持つ内容とすること。更に、主語などを省略しない、つまり英語に直訳できるような話し方をしなくてはならないことである。
「この取り組みの狙いは、質問に答えながら『考える』力を育成することです。それがなければ、英語であれ日本語であれ会話は続きません。このゲームで培った力が、そのまま英語で生かされるはずです」(近藤正先生)
もう一つの柱である「尾道学」は、生徒の発信能力を養うための試みだ。自分にとって最も身近な町・尾道の「面白い」と思う部分について調べ、結果を英語でまとめて発表する。
「尾道は日本を代表する都市の一つ。その尾道を世界に向けて発信することは、日本そのものを発信することにつながります。もちろん、尾道を系統立てて学ぶことが目的ではなく、あくまで語るべき自己を持つためのきっかけとしての学びと位置付けています」(淀川先生)
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