まず1年次では、多量の英語を浴びせて、同じ事項を繰り返し指導することで、英語に慣れさせることに重点を置いた。そのために導入したのが、「和訳先渡し」と「教科書再利用」だ。
「和訳先渡し」は「増量コア・プログラム」の「総合英語」で取り入れた。標準的な授業展開としては、1時間目に該当レッスンの和訳を配付して語彙や概要を把握させ、2時間目は音読を中心に活動し、音声として表現の定着を図る。そして、3時間目にはリテリングなどのアウトプットを行い、学習した表現を実際に使えるようにしている(図2)。この方法では、和訳に時間がかからず、従来5~7時間かかっていた1レッスンがわずか3時間で終わる。1年間で高1と高2レベルの教科書、文法テキストの計3冊を終了するため、それまでの3倍以上の英語に触れることができるのだ。
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