マイクロディベートは、ディベートの試合を最短時間のミニサイズで行い、議論の深さよりも流れや試合感覚の理解を身に付けさせることを重視したものである。
1試合を8~16分で行い、普通はチーム対戦で行うところを1対1で実施する。1人で試合を乗り切る中で生まれる緊張感が、臨場感となって発話の後押しをしてくれることを期待して実施した。発話の苦手な生徒のフォローとして、不明な語に対し日本語を織り交ぜて話すことを一定段階まで黙認するなどの配慮もなされた。
マイクロディベートは短時間で行うため、1試合終わったら役割を入れ替えて試合をしてみることも実施しやすい。同じメンバー3人が3役を順次体験し、1時間の授業内で終わらせることも可能だ。「相手の立場に立つ」ことや「ジャッジとして中立に立つ」ことが、議論の客観性を高める。これは、フルサイズのディベートの精神を知るという点でも良い導入法と言える。英語運用の点においても、立論における主張→質疑応答→反駁での指摘の手法はフルサイズのディベートと基本は同じであり、ディベートの基礎を修得する上でも有益である。
【指導で重点を置く技能 融合・その他融合より】
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