同校では3年ほど前から土日・祝日にも校舎を開放して、3年生に自習と質問の場を提供している。学習時間を確保すると同時に、集団で支え合い、頑張り合う雰囲気をつくることが狙いだ。
生徒は各自の教室で、週末課題や模試の復習など、各人が自由に課題に取り組む。時期に応じて、九州大入試を視野に入れたプレテストや上位層向けの講習を実施することもある。教師は常に2、3名が学校にいるようローテーションを組む。
「元々熱心な教師が率先して始めましたが、進学実績が向上するにつれ、学年全体、学校全体の取り組みに発展しました。あくまでも3年生が対象で自由参加としていますが、現在では365日、毎日校舎を開放しています」(辻先生)
06年度からは朝9時スタートと決め、100分1コマとして午前に2コマ、午後に2コマを設定。それぞれのコマの間には10分間の休憩を挟み、規則正しく自習に取り組めるようにした。また、生徒の出欠予定をあらかじめ確認しておき、出席を予定しているのに当日姿を見せない生徒には、担当教師が家に電話をして呼び寄せることもある。学校に行けば友だちに会えるということもあり、自由参加にもかかわらず、3年生の参加率は極めて高い。
3年生の姿は、1、2年生にも刺激を与えているようだ。3学年主任の梅木忠先生は次のように述べる。
「土曜日に部活動のために登校してきた1、2年生は、3年生が頑張っている姿を見て、学習に前向きに取り組むようになります。また、顧問の裁量で積極的に自習に参加させている部もあります。午後に練習が組まれているときは、朝から登校して自習に取り組み、午後から部活動に励むという生徒も少なくありません」
教師の割り当ては2、3名だが、他学年の教師も含めると、毎回10名前後は学校に来ている。また、部の顧問も練習後に自習監督に加わる場合もある。「出席率の高いクラスほど、結果的には進学実績も高い。ここ2、3年の本校の躍進は、この取り組みの効果が大きいと思います」と梅木先生は分析する。
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