指導変革の軌跡 栃木県立宇都宮柏陽高校「進学実績向上」
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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社会人にふさわしい人格の下地をつくる

 地域からの同校に対する好感度が高まった背景には、徹底した生活指導もある。同校では、05年度から「挨拶、清掃、身だしなみ」を中心として生活指導に力を入れてきた。
 「身につけた専門知識や技術を評価してもらう以前の問題として、身だしなみや挨拶がきちんとできていないと、ビジネスでは相手にもしてもらえません。『だれにも迷惑をかけてないからいい』と言う生徒が中にはいます。しかし、迷惑かどうかということではなく、自分自身の人生にとってそれがいいことなのかどうかを考えてほしいのです」(柴田校長)
 05年には身だしなみに関する講演会を実施し、制服の意味や着こなしの大切さを説いた。遅刻指導については、月5回で学年主任の指導と反省文、10回で生徒指導主事と校長・教頭の指導と反省文、および校内の清掃などの奉仕活動が義務付けられるなど、ルールが明確化されている。
 「これまでは、担任が悩みを1人で抱え込んでしまい、苦しむことも少なくありませんでした。学校全体で生活指導を徹底したことで、学校の雰囲気が落ち着いたばかりではなく、生活指導に対する担任の負担も少しは軽くなったと思います」(大石先生)


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