本郷中学校は、生徒の人間関係を育む活動として、教育カウンセリング理論をベースにした「構成的グループ・エンカウンター(SGE)」を取り入れている。これは、お互いにコミュニケーションせざるをえない時間、空間、グループを意図的に設定する手法だ。生徒が話し合ったり、相手の良いところを指摘し合ったりする集団学習体験(エクササイズ)を通して、自己肯定感を高めると共に、相手を思いやる気持ちを育んでいく。
「一般にカウンセリングというと、一対一の治療的なイメージがあると思います。一方、教育カウンセリングは、グループアプローチによる『育てる』カウンセリングです」(校務主任・柴田祥宏先生/日本教育カウンセラー協会所属・上級教育カウンセラー)
カウンセリングをするといっても、特別な訓練や資格は必要ない。教育技術の一つとしてある程度マニュアル化されているため(図)、初めて行うという教師でもスムーズに実践できるのが特徴だ。
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