この間、同校の躍進を支える重要な取り組みが始まった。放課後補習と早朝テストである。いずれも担任教師の草の根的な活動から始まり、全校的なシステムに発展した。進路指導主任の奈良信之先生は、その経緯を説明する。
「生徒数が急増した際、本校は多くの若手教師を採用しました。その中でも熱心な教師が、担当以外の教科も含めて個別に補習をしたのが、現在の放課後補習の始まりです。99年度の90分授業の導入を機に、制度として整えました」
同校では、水・金曜日は50分授業で6限まで、月・火・木曜日は、1・2限目を50分授業、3・4限と5・6限は2コマ続きの90分授業として終了時間を早め、70分授業の7限目を設けて補習に充てている。
教科は、1年生は国数英の3教科、2、3年生は理社を合わせた5教科だ。1年生は、各教科とも上級・中級・初級と習熟度別に講座を設定。2年生では文系数学、古文、漢文などと細分化し、3年生ではセンター試験対策やMARCH(注1)対策の講座など、志望大・学部に応じた講座を設けている。学期の初めに日程を伝え、生徒自身に講座を選ばせる。教科によっては補習用シラバス(図1)を配り、事前に講座の目的や内容を伝え、生徒が目的に合った講座を選びやすいようにしている。
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