学域・学類制のもう一つの特色は、入学後に自分の適性や志望に合わせて専門分野をじっくり選べることだ。学生は学類単位で入学し(保健学類のみ専攻別)、共通教育と専門基礎教育を受けたあと、人間社会学域と理工学域では2年次から専門のコースに所属する。医薬保健学域では3年次後期から薬学類か創薬科学類を選択する(経過選択制*1) 。1年次後期に申請して受け入れ先の条件に合えば、2年次に転学類も可能だ。*2
「今まで、学生は自分に合う学問は何かをイメージしきれないまま、受験時に学部・学科を選ばざるをえませんでした。そのため、入学後にスマッチを感じ、転学部をする学生も相当数いました。学域・学類制ならば、基礎を学びながら時間をかけて専門分野を選べるため、将来のを決めかねたまま入学してきた学生にも柔軟に対応できます」(林学長)
人間社会学域では、コースの定員はあくまで目安とし、選択者が定員以上のコースがあっても、あくまで学生の希望を尊重できるシステムとした。医薬保健学域は、学類の専門性が高いため受験時に所属学類を決めることになるが、学類間で連携して学ぶコメディカル教育を採用し、チーム医療に対応できる力を養う。
いずれも社会のニーズに対応し、学生本位の学びを実現することを第一義として、制度を整えた。
「忘れてはならないのは、『主役は学生』ということです。どのコースを選び、どのような進路へ踏み出すか。自ら考え、学び、行動するのは学生自身なのです」(林学長)
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