特集 変わる地方国立大
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
  PAGE 27/33 前ページ  次ページ

研究内容を名称にした研究センターを設立

 地方国立大の特色が社会に広く知られていないのは、これまで大学の努力不足の面がありました。しかし、特色は知られなければ意味がありません。そこで、本学が推進しているのが、研究センターの設立です。
 大学が独自性の強い研究をしていたとしても、入り口の名称が例えば「工学部電気電子工学科」であると、その研究室にはたどり着きにくいものです。そこで、「人獣感染防御研究センター」「未来型太陽光発電システム研究センター」など、研究内容を名称にした研究センターを立ち上げ、外部にわかりやすい形態にしました。研究内容が明瞭になったことで、情報も資金も集まりやすいというメリットもあります。例えば、「金型創成技術研究センター」は、設立後すぐに地元企業から実習に使える工作機を寄付していただきました。資金面でありがたかったと同時に、センターへの地域からの大きな期待も感じました。
 また、GPや21世紀COEプログラムには積極的に申請しています。採択されれば他大学にはない特色として学内外に明確に打ち出せ、予算が付くことで教育・研究の充実につながります。本学では06年度までに、特色GP2件、現代GP2件、教員養成GP1件、21世紀COEプログラム2件が採択されました。
 地方国立大は、特色化を図ると共に、それが外からも見えるように努力していく必要があります。こうした活動は法人化前には経験が乏しかったためノウハウが蓄積されていませんが、情報をわかりやすく、積極的に発信すること、同時に社会の要請に常に敏感でいることが重要だと考え、これからも改革を推進していきたいと思います。


  PAGE 27/33 前ページ 次ページ