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「書く」指導を徹底し生徒の自立・自律を促す
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生徒が互いに高め合う環境をつくる一方、生徒一人ひとりが自分自身の内面と向き合う機会も数多く設けられている。中でも、同校が重視するのが「書く」指導だ。体験活動、学校行事、「産業社会と人間」の授業、HR、「総合講座」の授業では、それぞれノートを用意し、毎時間、目標や反省、次回の課題を書かせる(図2)。2学年主任の下川直輝先生は、その狙いを次のように話す。
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「総合学科で最も大切なのは、生徒が3年間を通して『自分探しをする』ことです。自分の良いところはどこか、至らない点は何かと、自分を見る目を養うことが生徒の自立につながります。『自己評価』が癖になるくらい、毎日、さまざまな場面で繰り返し書かせることがポイントです」
所定欄の9割以上は必ず埋めさせ、ノートは期限を過ぎても必ず提出させる。「夜9時ごろまで学校に残して書き上げさせることもあります。厳しいようですが、最後まで書かせることで『やればできる』という自信につながるのです」と、水野先生は話す。
「産業社会と人間」やHRでは、書いた内容を発表する機会も設けている。「人の発表に耳を傾けることで、相手の話を聞く姿勢を身につけ、他者理解を深めることができる」と桐村先生。実際、1年次末に書かせる「産業社会と人間」の感想では、「書くことが好きになった」「人の話をきちんと聞けるようになった」といった感想を寄せる生徒もいる。多くの生徒が「書く」「聞く」作業を通して、自分の成長を感じているのだろう。 |
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総合学科への改編により教師の意識にも変化が
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総合学科への改編を機にドロップアウトする生徒が減少。受験者も徐々に増え、数年で定員割れはなくなった。最近では公立に合格する力がありながら、同校を第1志望にして入学する生徒も増えた。
何よりの変化は、以前にも増して生徒が元気になったことだ。オープンキャンパスでは、原稿がなくても堂々と自校の良さを語り、中学生とその保護者を驚かせることもしばしばあるという。そのオープンキャンパスも、年3回で延べ1000名が訪問するほどの大盛況だ。
総合学科への改編により、教師間の結束も強まった。「総合学科では、生徒全員に的確なアドバイスをしなければなりません。服飾関係であればどのようなキャリアアップの可能性があるのか、保育を目指す生徒にはどのような声かけが必要かなど、教師が支え合い、協力し合う雰囲気が生まれています」と、下川先生は話す。
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