中学校の現場から 保護者への情報発信
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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改訂作業には毎年、保護者と生徒が参加

 「学校のことがよくわかるようになった」
 そんなPTAの声にあと押しされて、05年度版を改訂しようと、05年6月には保護者にアンケート調査を実施。その内容を基に、校長、教頭、各学年主任約10人とPTA学年委員が話し合った結果、新しく「校章・校歌」や「教科学習」の項目が加えられた。更に、3年間の学習の大枠を紹介するページを各教科1ページずつ加えることにした。指導の流れを示すに当たり、教科ごとに議論したが、その点が教師にとっても有意義だったのではないかと、永井教頭は指摘する。
 「じっくり教科の内容について話し合う機会になりました。自分たちがどのような内容を教えようとしているのか、教師自身の振り返りにもなったのではないでしょうか」
 05年12月には生徒の意見を聞く機会を設けた。PTAと教職員に生徒会の総務委員会を加えた会議を開き、学年ごとに話し合った。その結果、06年度版は大幅に改訂し、ページ数も増やした。07年度版も、生徒とPTAを交えて改訂作業を行った。
 08年度版に向けたPTAと教職員の会議には、一般の保護者の参加も呼びかけた。すると、今年4月に転入したばかりの保護者が「もらったときにすごく参考になったから」と会議に参加したという。3年間に渡って築き上げてきた保護者との関係は着実に深まっているといえるだろう。  「『城中NAVI』の最大の成果は、保護者とのコミュニケーションを図る共通の土台ができたことです。今後も保護者のニーズを捉えながら、内容を充実させていきたいと考えています」(永井教頭)

* 同校の取り組みは『VIEW21』中学版2007年9月号で詳しく紹介しています。


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