特集 高め合う担任の進路指導力
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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「進路シラバス」で指導力向上を図る

 若手教師の指導力向上に欠かせないのが「進路シラバス」(図1)である。進路シラバスは、3年間の進路にかかわる取り組みについて、個々の取り組みの内容と狙いをまとめたものだ。生徒用と教師用の2種類があり、教師用には時期に応じた学習指導の方法やそれぞれの模試の位置づけといった指導のノウハウも書き込まれている。指導の流れを明確にすることで東筑高校としての進路指導体制を保障するだけでなく、指導力向上のためのマニュアルとしても機能していルとしても機能しているのである。

図1

 同校が進路シラバスを作成したのは10年前。それまでの同校は、学年色が強く、良い取り組みも他学年に継承されないことが多かった。そこで、進路部が中心となって教師のノウハウを結集し、同校としての進路指導の確立を図ったのである。ここ数年、福岡県では教師の異動サイクルが短くなっており、勤続10年を超える教師は、ほぼ例外なく、他校に異動していくという。若手教師の育成に限らず、指導ノウハウの継承は切実な課題となっているのだ。


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