指導変革の軌跡 兵庫県立神崎高校「学校再生」
VIEW21[高校版] 新しい学校再生のパートナー
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組織的な学習指導が今後の飛躍のカギ

 改革の結果、同校は劇的な再生を果たす。改革に着手して2年目の04年度には、早くも定員割れが解消。兵庫県の公立高校の入試制度が変わった05年度、第2志望まで選べる複数志願制では72名の募集に対して88名が受験。特色選抜では県内の公立高校トップの4.13倍を記録した。かつて40%台に低迷した地元中学校からの受験者数は、05年度74%、06年度80%に回復。わずか3年の間に、神崎高校は「進学したい高校の一つ」に生まれ変わったのである。
 そんな同校は、現在、学習指導の強化を進めている。05年度から校外模試や夏休み明けの補習などを随時導入し、07年度には国数英の週末課題を課すようにした。「これまで補習や課題は教師個々の取り組みに過ぎませんでしたが、生活面が落ち着いた今こそ、学習指導も組織的に行い、一定の進学実績を上げられるようにしたい」と、寶谷先生は意気込む。生徒の学習状況が落ち着いたため、08年度からは30分授業の廃止を検討している。
 今後、同校が進む方向性について、高橋先生は「進学校となるのが目標ではない」と話す。
 「地域に愛される学校、進学や就職など、地域の生徒の期待に応える学校が本校の目指す姿です。今後も改革の手綱を緩めず、いろいろな体験から自分を発見し、夢を実現できる生徒を育てていく学校を目指していきたいと思います」

研究授業チェックシート

 同校では学習指導の強化と共に、教師の指導力向上にも取り組んでいる。公開授業もそのための施策の1つ。年間を通して教師同士、保護者、来訪者などに対して、すべての授業を公開している。教師同士の場合、参観者は「研究授業チェックシート」を記入。声の明瞭さ、発問の仕方、生徒の反応、机間巡視など項目ごとに4段階で評価し、授業者にフィードバックする。

チェックシート

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