指導変革の軌跡 栃木県・私立文星芸術大学附属高校 英進科
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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予習・授業・復習の学習サイクルを徹底

 多難の船出だったが、「このときの苦労があるから今がある」と牧島先生は言う。事実、冒頭で示した実績は、この2期生が成し遂げた。
 躍進のポイントは、次の3点に集約される。
 (1)予習→授業→復習の学習サイクルの徹底
 (2)「進路指導は生き方指導」を基本理念とした体系的な進路学習の実践
 (3)「みんなで明るく」をモットーとした教師集団の連携
 この三つを英進科全体で共有し、徹底して守り抜いたのである。
 まず、教師が心がけたのが、授業の充実と予習・復習を徹底させることだった。同科では放課後18時までを「自主学習時間」としており、生徒は学校に残って予習・復習に取り組む。特別な教材や宿題を課しているわけではない。文字通り、自主的な学習をする時間だ。英進科主任の竹内昭夫先生は次のように話す。
 「予習を前提とした授業、復習しなければついてこられない授業を展開することが大切。予習で授業の理解を促し、復習により知識を定着させることで、学力は飛躍的に向上します。現3年生の5期生には、偏差値を入学時の70台から85まで伸ばした生徒がいますが、予備校には通っていません。予習と復習で手一杯で、予備校に行く暇がない。そういう状況を私たちがいかにつくり出すかがポイントなのです」


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