高校を取り巻く環境はここ十数年で大きく変わりました。1990年代中ごろ以降、高卒者の労働市場は急速に縮小する一方、大学や専門学校への進学者は増大しています。しかし、高校の教育課程や学科・コース構成は、進路の多様化に十分対応しているとはいえません。
90年代以降の高校改革の中で、中高一貫校や総合学科、全日制の単位制など、多様な学校やコースが生まれました(図1)。しかし、十数年が経過した今、定員に満たない、進路と学校での学習内容が一致しないなどの問題が顕在化しています。成果と課題が明らかになった今こそ、改革を総括して残すべきものは残し、廃すべきものは廃止するという判断が求められているのです。 |