特集 生徒の未来、教師の役割
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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社会とのかかわりによって学習の意味を持たせる

 そうはいっても「活用」「探究」の指導は容易ではありません。これまで、体験によって自ら考えさせる活動としては、例えば理科の実験や数学での作問などで多くの先生が取り入れていますが、生徒の体験を補完することが主な目的でした。今後、教師は生徒に説明する技術だけでなく、生徒自身が考え、自ら答えを導き出せるようにし向けていく指導技術がより問われていくことでしょう。
 中学校の指導が変わると生徒の能力がすぐ変化するとは言い難いですが、生徒と社会とのかかわりは今以上に深まるかもしれません。新学習指導要領では社会とのかかわりにおいて(1)自己と対話しつつ自分自身を深める、(2)他者とかかわり切磋琢磨しつつ一定の役割を果たす、(3)社会や自然や環境と共に生きる、ということを示しています。既に多くの中学校が職場体験を行うなど、社会に目を開かせることによって生徒に学ぶ意味に気づかせようとしています。
 今後は、生徒の視点に立った「教育の連続性」がいっそう重要になるでしょう。中高の教師が互いの授業を見合うなど、同じ生徒を連続して育てていくという見通しと意識を共有することが大切になると思います。高校でも、生徒の「活用」「探究」の力を更に伸ばしたり、社会や将来への意識を高めたりする指導をこれからも大切にしてほしいと思います。


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