「主体性(自立性)」「実行力」は高校と大学両方で伸ばしていくべき力だが、「計画力」は高校段階で身につけておくことが望ましい。なぜなら、目標を達成するためには、方法と段取り、すなわち計画力が必要であり、それは大学入学後の学習や研究活動をする上で欠かせない力だからだ。
図示はしていないが、大学入試センターが示した「能力・資質」要件の側面から社会における業務遂行上の必要度と大学生の肯定度を比べたデータによると、最も乖離が大きかったのが「言語(自己)表現力」と「文章表現力」、いわゆる「表現力」であった。表現とは、身につけた知識やスキルを活用できて初めて成り立つものである。新学習指導要領で強調されている「活用する力」は、こうした社会のニーズを踏まえたものでもあることを、高校現場においても認識しておく必要があるだろう。 |