指導変革の軌跡 岐阜県立関高校「学力向上フロンティア事業の継承」
岐阜県立関高校

岐阜県立関高校

◎2008年に創立88年目を迎える。「進取の気概・至誠の心・日々錬磨」を校訓とし、「マナーのよい関高生、汗を流す関校生、勉強する関校生」の育成を目指す。03年度から「夢を希望に、希望を現実に」をキャッチフレーズとして、学力向上フロンティア事業を推進。

設立●1921(大正10)

形態●全日制/普通科/共学

生徒数(1学年)●約320名

08年度進路実績●国公立大は、筑波大1名、一橋大1名、名古屋大21名、名古屋工業大9名、岐阜大20名、京都大5名、大阪大6名、神戸大2名、奈良女子大3名、愛知県立大6名など141名が合格。私立大には、青山学院大、国際基督教大、明治大、早稲田大、南山大、同志社大、立命館大など、延べ545名が合格。

住所●〒501-3903 岐阜県関市桜ヶ丘2-1-1

TEL●0575-22-5688

WEB PAGE●http://school.
gifu-net.ed.jp/seki-hs/



VIEW21[高校版] 新しい学力向上フロンティア事業の継承のパートナー
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指導変革の軌跡106


岐阜県立関高校「学力向上フロンティア事業の継承」

教師の負担削減と組織力の向上で
「フロンティア精神」を次代へとつなげる

● 実践のポイント
スタンダードテストで学力の底上げを図る
職員会議を短縮し、教師の負担を軽くする
分掌と学年が連携し、組織的な体制の構築を模索

学力向上フロンティア事業を契機に進学実績が上がる

 県南部の美濃地区にある岐阜県立関高校は、例年100名以上の国公立大合格実績を上げる県下有数の進学校だ。特に2006年度以降の実績は目覚ましい。06年度入試の国公立大合格者数は、前年度の109名から152名に増え、07年度は161名、08年度も1クラス減の中で141名だった。名古屋大合格者は3年続けて前年度を上回り、京都大や大阪大にもコンスタントに合格者が輩出している()。

図

 躍進のきっかけは、文部科学省の「学力向上フロンティアハイスクール事業(以下、フロンティア事業)」。03年度入学生を対象に3年間の指定を受け、「学力の把握・評価→学力の伸長・進路目標の実現」をテーマに掲げ、学校改革を推進。独自教材「関高学力スタンダード」の作成、志望大別入試研究会などのさまざまな取り組みは、本誌06年4月号で取り上げた。
 フロンティア事業の推進者の1人で、進路指導部長の居波(いなみ)裕先生は次のように話す。
 「入学当初は目立たなかった生徒が指導を重ねる中で成長し、現役で難関大合格を勝ち取っていきました。こうした経験を積むことによって、教師が生徒に力を付けさせるために必要なことをイメージできるようになった。教師の自信が、生徒にも『やればできる』という意識を根付かせたのだと思います」


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