同校は、初期指導を年度始めだけでなく、学期の始まりや節目の時期にも継続する。日々変化する生徒に応じ、臨機応変な指導が求められるからだ。年1回だったスタディーサポートを、07年度の1年生から春夏2回の実施としたのも、生徒の変化に柔軟に対応するためだ。
「これまでスタディーサポートは入学直後と2年生4月の結果を比較して、学習法や教科に対する意識などを把握していました。ただ、入学直後の結果は、あくまで中学校における指導を反映したもの。本校での指導の成果を1年経ってから検証していては、生徒の変化に対応できません。一度後手に回れば、軌道修正は非常に困難です」(真木先生)
同年の9月上旬には、2回目のスタディーサポートの結果から見えてきた成果と課題を踏まえ、学年集会で「アップグレードガイダンス」を実施。1学期間の学習の成果を紹介し、生活のリズムや学習法を整えるよう呼びかけた。
スタディーサポートの分析結果は、教師の指導改善にも活用。07年度1年生の2回目の分析結果では、数学では意識や学習時間の伸びが確認できたが、英語では得意な生徒が減り、苦手な生徒が増えるなどの意識の低下が見られた(図1)。そこで、英語科では1学年担当の教師が、授業の進め方や課題の与え方を再考した。
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