指導変革の軌跡 栃木県立栃木高校「進路検討会」
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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独自の大学難易度検索システムで業務を簡略化

  会議のスリム化によって、質問を受けたり面談を行ったりと、生徒と向き合う時間をより多く確保できるようになった。ただ、本会議までの間、生徒の志望校についての情報収集や分析が全くなされなくなったわけではない。
 同校には、6年前に進路指導部の山下拡男先生が作成した通称「検索くん」と呼ばれる大学難易度検索システムがある。大学名や難易度を入力するだけで、合格判定や合格圏内にある大学名が検索できる上、印刷すれば、そのまま面談の資料にもなる(図2)。
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図1
三者懇談用資料は、7月の第1回進路指導委員会を基に担任が作成する。数値は校内偏差値を記入。メモ欄には、生徒の志望、学習状況、学習への意欲 などを基に生徒へのアドバイスを会議で検討し、導かれた文言を記入する。進路指導部と担任団の試行錯誤の上、現在の形式になった。
  「『すり合わせ』がなくなった期間に、担任も進路指導部員もこのシステムを使って、それぞれ自主的に各生徒の志望について検討しています。『すり合わせ』だと、どうしても時間を決めて取り組まなければなりませんが、パソコンを使っての検索であれば、各教師が時間の空いているときに自主的に調べられます。担任とクラス担当が声をかけ合いながら、必要なときに必要なことについて効率的に話し合えるようになりました」(若杉先生)
 これまでも、進路指導委員会は担任や進路指導部員にとって学習の機会となっていた。それが、「すり合わせ」の撤廃によって本会議の位置付けが相対的に高まり、本会議でベテラン教師の生の声を聞いたり、生徒の進路を絞り込むプロセスそのものに触れたりする機会が増え、一層、実践的なノウハウが得られるようになったという。

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