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感性表現教育を導入し
キャリア教育を補完
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キャリア教育を始めて3年が経った08年度には、キャリア教育の補完として、豊かな感性を育む「感性表現教育」を導入した。創造的に物事に取り組む力やコミュニケーション能力を養うことによって視野を広げ、興味・関心を抱く心を育み、進路選択も幅広く考えられるようにすることがねらいだ。
感性教育は音楽・絵画鑑賞などの単発行事になりがちだが、同校の感性表現教育は教科の授業や学校生活の中で「視る・聴く・感じる力」を高めようとするところに特徴がある。既に多くの取り組みを実施していた同校にとって、教師に負担をかけずに実現することが必須条件だったからだ。そのため、日常の教育活動にひと工夫を加えること、元々行われていた取り組みに意識付けをして系統立てることが改革の中心となった。
具体的には、合唱コンクール(音楽科)、英文の暗唱コンテスト(英語科)、創作ダンス発表会(体育科)などを教科授業内で行う。また、休み時間や放課後に合唱部や 曲部によるミニコンサートを開催。日々の部活動の成果を仲間に向けて発表させることによって、自己有用感を高め、相互理解を育むことができる。中等教育研究室長の松下寿久先生は、人生で重要な興味・関心や表現力を養いたいと話す。
「徹底的に受験勉強をさせればある程度の進学実績は出ますが、それだけでは生徒に社会で生き抜くための本当の力は身につきません。逆境に負けない人間に成長させることが本プログラムの目標です。キャリア教育と感性表現教育により、生徒は将来のビジョンを持つことができるので、大学4年間の学びの質を変えることも可能です。本プログラムには、視野が広く、目標を持った人に成長してほしいという思いが込められています」
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