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教師の意識改革により学年団の組織力が向上
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「学校を変えるには、まず教師の意識から」は、改革の成功に欠かせない要素の一つだ。しかし、口で言うほど簡単ではない。特に同校は基本的に教師の異動がなく、生徒の兄弟姉妹や保護者も同校出身者が多い。「○○な先生」と貼られたレッテルを払拭するのは難しい。
そうした中、教師が果断な指導に踏み込めたのは、大枝校長の強いリーダーシップにあった。大枝校長は、ときに厳しい言葉を投げかけながら、教師に意識改革を呼びかけ、奮起を促した。
「『高校は義務教育ではありません。授業料を支払い、更に上の教育を求めている。我々教師がその責任を放棄したのでは、背信行為といわれても仕方がありません。もしやる気がないのであれば、教壇に立つ資格はない。生徒のためにすべきことに取り組んでほしい』と、先生方には何度も訴えました」
生徒指導部が主体となり、教師が動きやすい雰囲気をつくったことも大きかった。指導が困難な生徒は、担任や学年任せにせず、生徒指導部が前面に立って指導する。そして、生徒が落ち着くにつれて学年主体の指導に切り替えるというように、段階を追って生徒指導の役割を学年、担任へと下ろしていった。進路指導主事の米原光章先生は、指導が組織的になったと話す。
「生徒指導の苦手な先生でも、環境が変わればしっかりと指導できるようになります。以前は、生徒指導も進路指導も個々の教師に任されていました。今は何か課題が見つかれば、すぐに学年単位で動けるようになりました。学校を良くしていこうという先生方の意識の変化を感じます」
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