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高校生に伝えたいこと
社会を良くする志を強く持って視野を広げよう |
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法学というと、六法を暗記するといった地味で退屈なイメージがあるかもしれません。それは、法律が単に文章として固定化されたもので、日常の生活とかかわりがないと考えているからではないでしょうか。
しかし、私たちの研究では、クオータ制の導入を始め、離婚法等の整備や児童虐待対策、ワーク・ライフ・バランス(※6)政策など、研究成果の多くを具体的な政策提言につなげています。法律学は今日的な課題と密接に結び付いたダイナミックで動態的な学問であり、決して現実と離れた机上の学問ではないのです。
社会を変えていくためには、若者の力が必要です。市民革命の歴史があるフランスでは、中学生でもデモに参加します。日本では、選挙権を18歳に引き下げることにすら、抵抗感を持つ若者がいる現状です。
高校時代には、社会や政治に関心を持ち、視野を広げてほしいと思います。社会に出ると、学生時代には感じなかった「性」による区別を実感することがあるかもしれません。そうした時に、萎縮しないパワーを養う必要があります。自分には何ができるのかを一人ひとりが考えていくことで、明るい未来を切り開いていくことができるのです。 |
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写真2 法学研究科におけるゼミは、1日2、3時間、長い時は6、7時間に及ぶこともある |
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用語解説 |
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※6 |
ワーク・ライフ・バランス |
2007年に政府、経済界、労働界等の合意により策定された「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」に基づく取り組み。国民一人ひとりが充実した気持ちで働き、家庭や地域生活などにおいても、人生の各段階に応じた多様な生き方が選択できる社会を目指す。
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